耐震基準適合証明書とは何か?メリットや注意点も紹介します
- コラム

耐震基準適合証明書とは?
「耐震基準適合証明書」とは、建物の登記簿上の建築日付が1982年(昭和57年)1月1日以前(旧耐震基準)に新築された中古住宅を取得した場合に、建物が新耐震基準に適合していることを証明できる資料です。
耐震基準適合証明書を発行してもらうためには、現行の構造基準(新耐震基準)で耐震性の有無を確認する耐震診断を受けなければなりません。
なぜ耐震基準適合証明書が必要なのか?
耐震基準適合証明書は、主に住宅ローン控除や登録免許税の軽減など、税金の優遇措置を受けるために必要な書類です。
築年数がある程度経過した中古住宅を購入する場合、耐震上の安全性を確認した証明書を取得することが、各税金の優遇措置を受けられる条件のひとつとなっています。
売主と買主どちらが申請する?
現在は「売主」「買主」どちらでも申請可能となっていますが、主にメリットの多い「買主」が発行申請を行うケースが多いです。
どこで取得できる?
耐震基準適合証明書は、以下で発行してもらえます。
・建築士事務所に所属する建築士
・指定確認検査機関
・登録住宅性能評価機関
・住宅瑕疵担保責任保険法人

取得のための期間と費用は?
耐震基準適合証明書の取得に要する期間は、約1カ月~3カ月と言われています。
耐震診断を依頼~現地調査を実施で1週間、現地調査~耐震診断の結果報告書まで1カ月ほどの期間がかかります。
費用は耐震診断で10万円前後、証明書の取得で3万円から5万円程度が相場です。
売主と買主のどちらが費用負担しても問題ありませんが、住宅購入者である買主が負担するのが一般的です。
耐震基準適合証明書を取得するメリット
住宅ローン控除が受けられる
住宅ローン控除は最長13年間、控除率0.7%を受けられます。
不動産取得税の軽減を受けられる
耐震基準適合証明書を取得すると、不動産取得税の軽減も受けられます。
不動産取得税とは、土地や建物の不動産を購入した方が一度だけ各都道府県に納めなければならない地方税のことで、不動産を取得した時に有償・無償に関わらず課税されます。
登録免許税の軽減を受けられる
登録免許税とは、その移転登記を行う際に法務局へ納める税金のことです。
建物の所有権移転登記の税率が2.0%から0.3%になるほか、抵当権設定登記の税率が0.4%から0.1%に軽減されます。
住宅取得資金に関する贈与税の非課税措置を受けられる
父母や祖父母など、直系尊属から住宅を取得するための資金を贈与として受け取った場合、要件を満たしていれば一定額まで贈与税の非課税措置を受けられます。
非課税限度額は質の高い住宅で1,000万円、一般住宅で500万円までです。
地震保険料の割引が受けられる
地震保険には、住宅の免震・耐震性能に応じた「免震建築物割引」「耐震等級割引」「耐震診断割引」「建築年割引」の4つの割引制度があり、いずれかの要件に該当・確認資料を提出することによって、地震保険料の10%から50%の割引が適用されます。
売却の際に安心材料となる
耐震基準適合証明書があることが買主にとって大きな安心につながっているほか、売主・買主どちらでも証明書の発行を申請できることは、公平な取引ができるという観点でひとつの安心材料です。
耐震基準適合証明書の取得方法
必要な書類は下記の通りです。
・耐震基準適合証明申請書 仮申込書
・登記事項説明書の写し
・台帳記載事項証明書もしくは検査済証の写し
・物件状況等報告書
・販売図面(間取り図)
耐震適合証明書が発行される流れ
STEP 1
建築士・専門機関へ依頼をする
まずは建築士事務所に所属する建築士や、指定性能評価機関などの専門機関へ依頼します。
建築士に依頼するのが一般的ですが、どの建築士に依頼すればいいかわからない方は、不動産購入の相談をしている不動産会社に相談することでスムーズに進められるでしょう。
STEP 2
現地調査・耐震診断の実施
次に物件の現地調査および耐震診断を実施します。
現地調査・耐震診断に立ち会う場合、トラブルを避けるためにも不動産会社に同行してもらうよう手配しましょう。
売主と買主が直接やり取りするケースは少ないため、対象物件の仲介をおこなっている不動産会社が売主と買主の都合を聞いてスケジュール調整するのが無難です。
STEP 3
代金支払い・耐震基準適合証明書の発行
耐震診断の結果、新耐震基準に適合している場合は費用を支払い、証明書が発行されます。
先述したとおり、耐震診断の実施に10万円前後、証明書の発行に3万円から5万円程度の費用がかかります。
耐震基準適合証明書に関する注意点
補強工事が必要になる場合がある
耐震基準適合証明書の取得が必要な物件は旧耐震基準であることが多く、耐震基準を満たすために補強工事が必要になることも考えられます。
その場合、長ければ半年以上の工事期間を要するケースもありえます。
住宅ローン控除や減税のために取得する証明書ですが、節約できる金額よりも補強工事にかかる費用のほうが大きくなる可能性もあるため、工事を実施する前に金額を比較して決めるようにしましょう
旧耐震基準の物件以外には基本的に必要ない
耐震基準適合証明書は、旧耐震基準の物件以外は取得する必要がありません。
昭和57年以降新築の場合は取得が不要なため、物件を購入する際は築年数をあらかじめ確認しておきましょう。
有効期限は2年間
耐震基準適合証明書には有効期限があります。
現地調査の実施日から2年間なので、一度取得したものを再度売却時などで活用する際には注意しましょう。
物件の購入前に発行手続きが必要
耐震基準適合証明書を取得する時期には制限があるため、物件購入前に発行手続きが必要です。
所有権移転後に証明書を取得しても、控除や軽減は受けられません。住宅ローン控除や登録免許税の軽減を受けるには、物件の引渡し日前までに証明書を取得する必要があります。
入居の翌年に確定申告が必要
入居した年の翌年に確定申告しなければ、住宅ローン控除などの税金の優遇措置が受けられない点にも注意しましょう。
耐震基準適合証明書を取得すれば自動的に適用されるわけではなく、確定申告時に証明書を含めた必要書類の提出が必要です。




